阿波ういろの歴史
江戸幕府11代将軍の時代(寛政年間1789~1800年)に、サトウキビの栽培が阿波の国に伝わったことが誕生のきっかけ。そのサトウキビをもとに「阿波和三盆糖」が作られました。これをお祝いしようと、徳島藩主や領民一同が旧暦3月3日のお節句に食したとされるのが「阿波ういろ」だと言われています。以来200年余りの間、徳島では旧暦3月3日の節句の日に、「阿波ういろ」を食べる習慣があります。
「阿波ういろ」は日本最大ういろうの一つ。米粉と砂糖を主原料とし淡白な風味が特徴の「名古屋ういろう」、わらび餅のようなぷるんとした食感の「山口ういろう」と並び、称されています。食べくらべてみるのも楽しいですね。
和三盆糖入り阿波ういろができるまで
①徳島産の阿波和三盆糖を混ぜる。甘さのもとであると同時に、和三盆糖のかすかな風味がういろの味わいを上品にする
②甘さを引き立てるために、ほんの少し塩を加える。上白糖+和三盆糖の1%以下が分量の目安とされる。
③小豆を煮詰めて搾った生餡に”2”を加えて、甘さが偏らないようにすべての材料をまんべんなく混ぜていく。
④あらかじめふるいにかけた米粉と餅粉を”3”に加える。餅粉の分量は米粉に対して15%ほど。
⑤少しずつ水を加えて硬さを調整していく。上から垂らしてもツノが立たないやわらかさが理想。
⑥型枠に流し込んだ後、全体をゆすって気泡を浮き上がらせ、取り除く作業を数回繰り返す。
⑦表面をならした後、蒸龍を何段も積み重ねて蒸し器で蒸し上げる。蒸し時間は50分~1時間ほど。
⑧途中で一度、蒸し器から下ろして表面をならし、蒸龍の上下を入れ替えて蒸し上がりを均一にする。
⑨蒸し上がったものを一晩寝かせ、同じサイズに切り分けて包装すればできあがり。
阿波ういろのいろいろ
いろんな味があります
近年はなると金時、栗、柿などを用いたものや、棒状に加工したういろなどもあり、お店ごとに違う味が楽しめます。チョコレートなど新しいういろも登場し、若い人にも人気です。
給食にもでました
平成26年3月の1市6町の小中学校の学校給食に阿波ういろを採用してもらいました。子どもの食育とともに、地元の和菓子店が作る郷土の味を知ってもらう取り組みです。子どもたちも給食当日を楽しみにしてくれ、「また食べたい」と大好評でした。
遊山箱に詰まった思い出の味
昭和の中頃まで、旧暦3月3日の節句の日には、男の子も女の子も”遊山箱”という小さな三段重ねの重箱を持って野山や海に出かけていました。遊山箱に入っているのは巻き寿司や煮しめ、色つき寒天、そしてういろ。めいめいに遊山箱をひろげた楽しい思い出は、今でも心に残っているという方も多いようです。
「阿波ういろ」ブランド化推進検討会店舗一覧(青文字はクリックすると店舗HPへ飛びます)
御菓子処 月華堂 088-631-0764
徳島市南田宮4-2-3
澤鹿文明堂 088-652-7251
徳島市富田橋4-55-5
日乃出本店 0883-52-1061
美馬市穴吹町穴吹字岩手24-7
日の出楼 088-622-6775
徳島市二軒屋1-8
和田の屋本店 088-652-8414
徳島市眉山町大滝山5-3
菓舗 ふくおか 088-686-2626
鳴門市撫養町南浜字蛭子前東86
昭月堂本堂 088-698-2301
板野郡北島町高房字堤下21-12
和菓子処 前松堂 0885-42-3025
勝浦郡勝浦町沼江字西岡27-3
長栄堂菓舗 088-685-2410
鳴門市撫養町林崎字南殿町58-1
和菓子処 注明堂 088-669-0056
徳島市八万町法花谷2-1
御菓子 たまや 088-652-4323
徳島市徳島本町2-27
一覧以外にも多数の店舗がございます。